思考の整理学
外山滋比古の『思考の整理学』。本屋に行く度に「東大生、京大生に売れてる!」みたいな文句が目を引きます。
この本では、著者が「考える」という行為とは何かに迫っています。これを読んで私は学びに対する姿勢を正されました。
例えば最初の「グライダー」という章では、
現在の学校教育で育つのはグライダーの能力だが、もっと欲しいのは自分でエンジンを積んで飛行する能力なのだと言います。
つまり学生らは受動的に知識を得てばかりで自分で物事を発見することが足りていないのというのです。
たしかに、誰かに答えやヒントが教えてもらえる問題があったとしたら、そんなものは既に解決していることでしょう。
インプットもある意味で大事な姿勢でありますが、それが絶対的で唯一人間として必要な能力かと言われればそうではない気がします。
物を覚えさせるのであればコンピューターにでもやらせたらよいはずです。クラウドに保存しておけばもっと安心です。
やはり答えが誰も出せていない問題に向かって自らのエンジンで推進する、あるいは自らの頭で思考し創造することに人間としての価値があるのだと思います。
今回は、大学の授業を未だに受験勉強の延長のように捉えていないかと自問自答する機会となりました。ただ単位取得にテストでいい点を取るということが授業に出る目的になっていないだろうかと。日々見聞きすることを貪欲に吸収できているだろうかと。
というわけで、この本に、勉強と向き合うための気合いを入れ直してもらいました。
この本について気になったことを別の記事にわけてまた書きたいと思います。とりあえずここで。
ではまた〜