kitaabooksの雑記林

どこにでもいる大学生が読書感想文を書くのであります。

『思考の整理学』 頭が良くなる雑談とは?

『思考の整理学』を読んでの雑多な考えです。というより、普段行っている雑談のテイストを変えてみませんかという提案です。

雑談とゴシップ

ゴシップって他人からの食いつきがよく、何かゴシップネタがあればそれだけで会話がどんどん進んでいくものです。だから芸能人の噂話とかをネタにする記事が売れるんですよね。

 

話者同士が、共通の知り合いの誰かが何かをした「らしい」といった話をする。

A君がBさんに告白した「らしい」だの、結局A君はBさんにフラれた「らしい」だの...

 

いかにも大学生らしい会話…良いとは思う…自分もそういう会話楽しんでしまいます笑

ただ、自分の脳みその蓄えにはなりにくいでしょう。記憶に他人の恋愛話を取り込んだところでそれが自分の研究に役立つようになるとは言いにくい。

 

 俗世を離れた知的会話とは、まず、身近な人の名、固有名詞を引っぱり出さないことである。共通の知人の名前が出ると、どうしても、会話はゴシップに終る。ゴシップからはネズミ一匹出ない。害あって益なしである。

(外山滋比古『思考の整理学』筑摩書房)

 

身近な知り合いの人名を持ち出す時点で、もうその会話は頭を使わないゴシップとなります。

 

知的会話とは

友達同士の会話でお互いの意見を交わし新たな見知を得る。中にはそんな会話があっても良いんじゃないですか?

 

例えばレポートのテーマを探すにあたり、本やインターネットを情報収集のツールとして活用するでしょう。友達との会話をインプットとしてとらえるのも良いかもしれません。

 

同級生に何を扱うのか聞けば、その人がもつ価値観や問題意識がわかるでしょう。次に自分がどういう内容を書こうとしているかを相手に伝えたらこれでアイデアの交流が発生します。

 

喋るというだけで、自分の思考を相手に効果的に伝えるように工夫するようになります。そして自分の頭の中に漠然としていたものが言語として形になる。友達が話し相手なら緊張もないはずです。

 

 

なぜこのような事を書いたかというと、

若者は政治的な議論を敬遠しがちだという議論をニュース番組で見た時に、このような知的会話が若者の間でされていないからだと考えたからです。

あとは勉強に限らず、自分のやりたいことを熱心に語る人を「意識高い」と皮肉ってしまう前に、何か参考になることはないかと聞いてみるべきなんじゃないかと思いまして。

 

会話ですらアイデア集めと思って貪欲にいきたいものです。